草1

草板はみんな短くて感想書くのが楽だなぁ。と思って一応上のほうから読み始めたんだけど、上にあるスレ5個くらいが見事に全部ベリキュー小説だったので、やっぱり下のほうから読むことにした。だってベリキューものってみんな同じに見えるから感想書きにくいんだもおおおん!!!!! 今のベリキュー小説は全盛期のいしよし小説と同じで、作者みんながお互い作風を真似し合ってるような、オリジナリティのない小説ばっかりになってる。ブームだとこうなるのは仕方ないのかな。

「屋根まで飛んで」
言わずと知れた最近の問題作。最近っつっても1年以上前だが。飼育のほうは修正点がたくさんあるとのことなので、作者サイトのほうで手直しされたものを読んだ(参考リンク→あんじゃぱす)。まず凄いと思ったのは、語り手吉澤で進んでいく現在の話はずっと平和な展開のはずなのに、それでも最初からずっと不穏な空気が漂ってるところ。何か落とし穴があるんじゃないか、いつ突き落とされるんだろうか、と読者はびくびくしながら読み進めていくことになる。ラストは衝撃的だったけど、読者もある程度バッドエンドを予想してるから、あぁそういうことかと妙に納得してしまうのだ。実質たった150レスの小説でここまで濃いものが書けるのは凄い。

「きらきらひとみ。」
みきよしとかwwwwwwwwww 高速スクロールで流し読みしちゃったけど、とりあえず作者が藤本好きってことは分かった。しかし藤本吉澤が高校生設定って久々に見たなぁ。そして、藤本吉澤がいるのに石川後藤が出てこない小説は初めて見た。全体をざっと読んで思ったんだけど、この作者さんは2006年頃の娘。が好きで、それ以前・それ以降の娘。にはあんまり興味がない気がする。

「臆病者の衝突」
屋根まで飛んでと同様、このスレもマジヲタに文句言われたみたいですね。あーうぜーうぜー、マジヲタは娘。小説なんか読むなっつーの。問題になった最初の短編「車輪と唄」、素直に面白かった。吉澤と田中の関係も最後までねちっこくなくて、地の文も多くを語らず、この題材で深い話をさらっと書けるのは作者さんの力量だと思う。「ひだりんとミキの翼」はちょっと泣きそうになった。嘘です、泣きました実際。なんかアンデルセンの童話みたいだ。狼の某ネタスレを知ってても知らなくても引き込まれる話だと思った。こういうのが書ける人は凄いなぁ。